2014年

4月

10日

サンタ・フリアナ参事会教会(サンティリャーナ・デル・マル)

ディオクレティアヌス帝による迫害で殉教したとされる聖女フリアナを祀る参事会教会。

教会の歴史は9世紀まで遡ることができるが、現在の教会は12世紀中頃〜後半にかけて建設されている。

オカニャ先生より送っていただいたのは教会の北にある回廊の柱頭。植物文様が主体でパルメット唐草、蔓草文様、編籠文様などどれも生き生きとした造形が素晴らしい。

 

写真提供 Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

Photos courtesy of Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

 

2014年

3月

01日

中世スペインの工芸品

中世のスペインで作られていた、小さな収納箱の写真です。このような箱は階級の高い人たち───貴族、王様、聖職者が所有し、様々な用途で使われていたそうです。また聖遺物の収納にも使われました。

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中世の西欧キリスト教ヒエラルキーが聖遺物の収拾に意を用い、しかもこの傾向は汎欧州的に普及したのです。それを安置する場所は主として洞穴の如き地下祭室でした。当然のことですが、それらの遺物は聖遺物箱に格納され、保管されました。この容器がイスパニア・ロマネスク美術の一分野に相応しい外観を伴い、象牙や金銀の箔などで四側面がかざられ、見事な美術品として残されてきました。(「神の美術」勝峰昭著 より抜粋)

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写真提供 Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

Photos courtesy of Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

2014年

2月

13日

サンタ・マリア・ラ・マヨール参事会教会(トロ)

サモラ市から東へ32km、サンタ・マリア・ラ・マヨール参事会教会(トロ)Colegiata de Santa María la Mayor(Toro)がある。この教会は、高さと量感のあるロマネスク・ムデハル様式建造物である。

この教会は12世紀中頃〜13世紀初頭に建設された。一流の工匠たちが参画し、素晴らしい頭部や側廊扉口など、石灰石を用い革新的で洗練されたロマネスク様式のものを手がけた。完成までに相当長引いたので、逆にそれを仕上げた第二期の工匠たちは、懐古趣味的な要素ムデハル様式(赤っぽい砂まじりの煉瓦を使用)で身廊及び翼廊の管状穹窿を完成させた。

この聖堂がイスパニアにおいて高く評価されているのは、その規模とムデハル様式の特殊性においてイスパニア・ロマネスク聖堂の一つの典型例だからである。

『イスパニア・ロマネスク美術』勝峰昭著 より抜粋)

 

写真提供 Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

Photos courtesy of Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

2014年

2月

10日

ベアト写本

「モサラベ様式とその後のロマネスク様式が混ざっているこの写本は、人類の貴重な遺産である」(Professor Fco Javier Ocaña Eiroa)

 

写真提供 Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

Photos courtesy of Professor Fco Javier Ocaña Eiroa

2014年

2月

04日

スペインのFco Javier Ocaña Eiroa先生から

スペインのFco Javier Ocaña Eiroa先生からAREJにメッセージと写真が届きました。

昨年、Románico誌(Amigo del Romanico発行)に掲載された勝峰理事長のインタビュー記事を読んで、興味を持ってくださったそうです。

送られてきたシロス修道院とサモラのマグダレナ教会南扉にあるドラゴンの写真をこちらに公開します。

素晴らしい写真ですので、ぜひご覧ください。

 

All photos courtesy of Professor Fco Javier Ocaña Eiroa.