AREJ mail magazine No.12 2014/7/19

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【1】 スペイン・ロマネスク美術講座シリーズ2のご案内
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 今年9月より、スペイン・ロマネスク美術講座のシリーズ2として
 「ロマネスクの現象的考察」講座(全五回) をスタートいたします。
 前回の入門講座では時代背景とカテゴリー別にスペイン・ロマネスクを
 総括的に学びました。
 次回は、より踏み込んで、我々がスペイン・ロマネスク美術と対峙した際に
 惹起される直観的、感覚的な現象の根源に迫っていきます。
 スペイン・ロマネスク美術におけるこのような内容の講座は日本初の試みです。
 全五回のプログラムは以下のとおりです。

  1. 光の効用 Efectos de luz(9/20 土)

  2. 象徴 Simbolismo (11/15 土)

  3. 神秘性 Ocultismo (2015/1/17 土)

  4. 身振り ―夢と痛み―
      Actitudes gestuales ―Sueño y Dolor― (3/28 土)

  5. ロマネスクの色彩 Teoría de colores (5月)

 *講座の内容は変更になる可能性がございます。
 *会場の都合により5月のみ日程が未定です。

 講 師 : 勝峰 昭 (AREJ理事長)
 場 所 : 東京外国語大学本郷サテライト 3階セミナールーム(30名定員)
 時 間 : 14:00~16:00

 なお、シリーズ2からは、勝峰理事長の講義のほかに、各回AREJ会員の中から
 一人ずつ勉強発表の時間と質疑応答の時間を設ける予定です。
 会員の皆様にはより積極的にご参加いただき、スペイン・ロマネスク美術に
 ついて活発な議論が行き交う場にしたいと考えております。

 講座のご予約は8月に開始予定です。あらためてその際にはメルマガにてご案内
 しますが、あらかじめご予定に入れておいていただけますと幸いです。

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【2】 神学研究会「スペイン・ロマネスク美術―神の美術と神学」講演報告
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 去る7月16日に東京キリスト教神学研究所主催で勝峰理事長の講演が行われました。
 同研究所の幹事であり、またAREJの会員でもある中川晴久牧師に
 ご寄稿いただきました。

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 勝峰昭先生をお招きして       東京キリスト教神学研究所 幹事 中川晴久

 「いくら芸術性が高いと人が言おうが、思想がなければつまらない。」
 これはスペイン大使館での講座で、勝峰昭先生がある作品を評して語られた言葉です。
 たとえ芸術的技巧が優れていても、その作品自体に「思想がなければつまらない」
 のだと勝峰先生は言い切ったのです。この言葉は、美術に対する私の理解を変える
 大きな衝撃でした。それは、美術というものの奥深さを初めて覗き見ることができた
 喜びの瞬間でもありました。

  今回、7月16日(水)第9回「親しみやすいキリスト教神学」講座において、
 勝峰先生を招いて「スペイン・ロマネスク美術―神の美術と神学」の講義を実現する
 ことができました。さらに勝峰先生はこの講義に「不可視な神の世界を、如何に
 可視化したか」というサブタイトルをつけて、ロマネスク美術の基底にある「思想」に
 特に焦点を当てて語ってくださいました。そのためか、スペイン大使館での講義とは
 また一味違ったスペイン・ロマネスク美術の魅力を知ることができました。
  それを私の拙い表現で簡潔に述べるならば、「可視」であるロマネスクの作品一つ一つは
 まるで「不可視な世界」へ開く扉のようです。「可視化」された作品を通して開かれた
 扉の向こうから「不可視な世界」が押し寄せてくるのです。それは私たちに語りかける
 神のロゴスです。だから、この語りかけを心で「聞き」そして心で「見る」必要に
 迫られる、それが勝峰先生がいう「思想」といったものなのではないでしょうか。

 (中略)

  私たちの心を魅了するロマネスク美術の根底にある「思想」を語るとき、「見ずに
 信じる人は、幸いである。」というイエスの言葉を持ち出すところに、この道の大家
 としての勝峰先生の心眼があるのでしょう。この心眼は、「トマスの不信」の前に
 立ちすくんだ「神の啓示」ゆえに授かったものなのかもしれません。その心眼は
 ロマネスク美術に独自の洞察をもって問題提起をします。
  ロマネスク美術において聖なるものと俗なるものはあえて並列に置かれていることで
 弁証法的に崇高なものが発展的に生み出されるのではないかということです。
 聖と俗があえて並列に置かれることで、私たちはさらなる崇高な世界、つまり
 「不可視な世界」へと誘われるというということです。だからこそ、ロマネスク
 美術という「見える」作品を前にして「見ずに信じる人は、幸いである。」という
 言葉が響き渡るのです。(後略)

 全文は以下のURLにてご覧ください。
  http://bit.ly/1qkqOLs

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【3】 スペイン大使館よりイベントのご案内
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 スペイン大使館より、以下のイベントのお誘いをいただきました。
 ご予約の際は、AREJの会員である旨明記のうえ、お申込み下さい。

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 ソニア・カバジェーロ作品展「スパイラル」 開会式

 日 時:  2014年7月22日(火)18時
 場 所:  駐日スペイン大使館
         (〒106-0032 東京都港区六本木1-3-29)

 *セレモニー後レセプションをご用意しております。
 *お手数ですが、出席を希望される方は氏名・役職・所属・連絡先を明記の上、
  email (emb.tokio.ofc@maec.es)  にて、お返事をお願い致します。
 *駐車スペースがございませんので、お車でのご来場はご遠慮下さい。

 https://www.facebook.com/embespanajapon


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 会員の皆様に向けて、配信しております。

  AREJ mail magazine No.13
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  □発行日   : 2014年7月19日
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