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【1】 Juan Antonio Olañeta Molina氏講演会 先行予約のご案内
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AREJは「日本におけるスペイン年」の協賛として、スペイン最大のロマネスク組織
「Amigos del Románico(ロマネスク友の会)」の会長、Juan Antonio
Olañeta Molina(フアン・アントニオ・オラニェタ・モリーナ)氏を
招聘いたします。
12月2日に東京で、12月3日に大阪で講演会が行われます。
本日より、東京での講演会のご予約を一般に先駆けて、AREJ会員のみ
受付開始いたします。
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●Juan Antonio Olañeta Molina氏講演会
El Románico: las claves para entender el arte de una época
ロマネスク美術:一時代の美術を理解するための鍵(同時通訳あり)
日 時:2013年12月2日(月)
会 場:在東京スペイン大使館オーディトリアム(東京都港区六本木1-3-29)
時 間:18:30〜
参加費:無料(要予約/お一人様2席まで)
定 員:100名(先着順)
主 催:スペイン大使館
●【香取慶子木版画展───スペイン・ロマネスクの世界】を同時開催。
木版画でスペイン・ロマネスク美術の世界観を本格的に表現する
作品20点を、イベントホールに展示します。
※講演会のあとにイベントホールにてカクテルパーティがございます。
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お一人様2席までご予約できます(お連れの方は会員でなくとも申込可)。
定員になり次第、締め切ります。
以下のページよりお申し込みください。
なお、大阪での講演会はAREJでのお申し込み受付はございません。
11月以降、関西外語大学にて受付予定です。その際にはAREJのHP・facebook等で
ご案内いたします。
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【2】 『スペイン・ロマネスク美術 入門』第二回・第三回のご案内
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先月より『スペイン・ロマネスク美術 入門(全6回)』が始まりました。
第一回は足元の悪いなか、大勢の方々にご参加いただきました。
次回からはプレロマネスク時代を「ビシゴード美術」「アストリアス美術、
モサラベ美術」の二回に分けて学びます。
第二回講座は申込み締切が《 10月14日午前中まで 》となっております。
まだお申し込みがお済みでない方はお早めにどうぞ。
第三回もお申込みの受付を開始しました。
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『スペイン・ロマネスク美術 入門』―Iniciación al Arte Románico Español
★第二回 プレロマネスク時代 I ビシゴード美術時代(5世紀末〜5世紀初)
日 時:2013年10月21日(月)
★第三回 プレロマネスク時代 Ⅱ アストリアス美術、モサラベ美術(8世紀〜10世紀)
日 時:2013年11月20日(水)
▼以下、各回共通です▼
講 師:勝峰 昭
会 場:在東京スペイン大使館オーディトリアム(東京都港区六本木1-3-29)
時 間:18:30〜20:30
参加費:無料(資料代別途:500円)
定 員:40名(先着順)
後 援:スペイン大使館
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【3】 勝峰 昭のコラム: 第三回 「修道制と戒律-時間の始まり」
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修道院はロマネスク美術の宝庫である。
神と直接に対するために、欲望を捨てて清貧、貞潔、従順に身を処し、祈りに
生涯を捧げる修道士たちの共同体である修道院。
いわば私たちが住む俗世界とは隔世の感がある彼らの日常生活は、戒律という
厳しい箍(たが)が嵌められている。
私の唯一の修道士の友人(スペイン・ブルゴス州在、世界的に著名な
Santo Domingo de Silos大修道院の一修道士)との長年の友情を通じて、
おぼろげながら修道士たちの生き方が折に触れ伝わってくる。彼との交流を通じて
感じるのは、ゆったりとした身振り動作のわりには鋭い時間感覚である。
彼らの日常は想像以上に過酷である。
『聖ベネディクトの戒律』Regula Sancti Benedicti
(またはRegula Monachorum)と呼ばれるものは、修道士ベネディクト
(480-542)によってモンテカシーノの原初修道院において、530年頃にラテン語で
記述された。
これが後の西ローマ帝国・カール大帝(800年頃)に高く評価され、
スペイン・ベネディクト派修道院をも律することになる。73条からなり、
その内容は大筋において修道院長のための修道院運営要項のようなものだが、
それは修道士たちの生活規範ともなり、各般に亘る細やかな要請は、
後の西欧の民衆の生活文化のとくに時間という観念に大きな影響を与えた。
逐一読んでみたが、厳格な中にも案外思いやりがある。
修道院での「時の感覚」というものが初めて導入された意義は大きく、時間に
対する新鮮で鋭い意識が伝わってくる。
そもそも「時間」というものは一体何なのか。
時間という固有の概念が存在し得るためには、人間を含め様々な物象に「動き」が
なければならない。動かないものには、時間という観念は元々あり得ないのだ。
当初修道士たちは時の流れというものを意識する人間存在の特異性に気づいて、
一日を二つに分けて、夜明けから日没までと日没から夜明けまでと二分したのである。
この分割の中身を再び12等分して時間毎に24等分した。水時計あるいは日時計を
用いて、その中に起床、食事、労働、祈り、典礼的行事、就寝などを大まかに
組み込んだ。
しかし時がたつにつれて、正確な時間分割の意味が薄れて、時間が各行事の開始時間を
決めるのではなく、各行事の始まりが時間を決めるといった逆説的な感覚になっていく。
夜明けが一日の始まりであることは、いつの世もまたどこでも同じである。
参考:「シロスの修道士の聖務日課表」を紹介しています。
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【4】 事務局だより
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AREJは「スペイン・ロマネスク美術」に関心をお持ちの方々の集まりです。
どのような方が参加されているのか皆さんもご興味のあるところだと思います。
以下に、よくあるご質問と、登録時に会員の方々が寄せてくださったメッセージの
中から数件ご紹介いたします。
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《よくあるご質問》
◯勝峰先生はクリスチャンですか?
いいえ、キリスト者(キリスト教信者)ではありません。
ロマネスク美術と出会ってから、神学の勉強をされたそうです。
◯美術講座の参加者はお知り合いの方が多いのですか?
第一回参加者44名の構成は、AREJ理事6名、知人7名、その他31名の方は
web、ブログ、チラシなどで情報を得て参加された方々です。
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《会員の方々からのメッセージ》
◯カトリックの信者でスペイン人の神父と交流があり、スペインに興味が
あります。サンチャゴも訪れてみたいところの一つです。
現在はロマネスク美術に興味を持っており、スペインのロマネスクを調べていた
ところこのサイトにいきつきました。〈I・Tさん〉
◯最近、信仰に関心をもつようになりました。スペインは以前から好きな国で、
何度か訪ねるうちに宗教美術に関しても、もっと知りたいと思うように
なりました。この会で理解をさらに深めたいと思っております。〈小野さん〉
◯4年前、南仏に旅行した際にいくつかのロマネスクの教会を訪ね、神秘的ながら
人間的な暖かいたたずまいに魅了されました。
翌年伊トスカーナ、昨年ブルゴーニュ、今年のミディピレネーと夫と二人での
レンタカーを使った教会めぐりが始まりました。
そしてスペインのロマネスクの美しさを知りました。
来年はカタルーニャの教会を訪ねたいと思いす。
少しずつ、キリスト教文化の勉強を始めています。
今年、コンクやモワサックで出会った、サンティアゴを巡礼する人々の教会を
見上げるまなざしが忘れられません。
そして私もいつか歩いてピレネーを越えてみたいと思っています。
〈岩崎智子さん〉
◯イベリア半島全域を巡りながら各地方の風景写真を撮り続けています。
スペイン風景写真展(個展)「イベリアを巡る風」開催予定。
2014年4月24日(木)~29日(火)
プロモ・アルテ ギャラリー(青山・表参道)〈浅井一輝さん・写真家〉
◯長年スペイン語を勉強しております。5年前に1冊の写真集に出会い、
スペインロマネスクの美しさを知りました。その後スペインに旅し、益々
好きになりました。今回、mixiのコミュにてこの講座を知り、受講したく、
会員登録いたしました。〈T・Hさん〉
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上記のT・Hさんには写真集のタイトルを教えて下さい、とお願いしたところ、
以下のお返事をいただきました。
「写真集のタイトルは、浅井一輝氏の『時の輝きを求めて・スペインを巡るもう
ひとつのルート』です。」
偶然にも一冊の写真集の著者と読者が同じAREJの会員であったということに
気づいた時、驚きとともに、「スペイン・ロマネスク美術」という限られた
分野だからこそ、このようなご縁があったのだと思いました。
同じ美術を愛好する者同士として、これから皆様とともに学びながら、交流を
深めていけたらと願っております。(事務局長 白石)
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このAREJ MAIL MAGAZINEは、スペイン・ロマネスク・アカデミー(日本)の
会員の皆様に向けて、配信しております。
□編集・発行 : スペイン・ロマネスク・アカデミー(日本)事務局
□発行日 : 2013年10月2日
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